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第2章 画像を綺麗にしましょう

 みなさんは、デジカメで写真をとったときなど、その写真が薄暗くてよくわからないといった経験はありませんか? ディジタル画像は、そういうときに画像処理を行って、画像を修正することが簡単にできるのです。そして、このページに書かれている濃度変換を行って画像をきれいにしてやればよいのです!!

 ただし、このページから先のページでは、わかりやすくするため白黒画像について扱っています。カラー画像の場合も少しの変更で同様の処理を行うことが可能です。

 このページの目次

2.1節 濃度ヒストグラム
2.2節 ヒストグラム伸張化
2.3節 ヒストグラム平坦化

 2.1節 濃度ヒストグラム

 まず、画像をきれいにするためには、まず処理しようとする画像の濃度値がどのようになっているかを知る必要があります。それが分かってないと、どう変換して改良したらいいか分かりませんからね。

 濃度値の分布がどのようになっているか知るための方法として、濃度ヒストグラム (単に、ヒストグラムともいう)があります。濃度ヒストグラムとは、各濃度値に対し 画像全体で同じ濃度値を持つ濃度値の画素数を求め、グラフ化したものです。簡単に いえば、濃度値0の画素は、何個で、濃度値1の画素は、何個で......と数えて、棒グラフにして表したものです。

 ちなみに、図.4の画像の濃度ヒストグラムは、図.5のようになります。

元画像 (128×128)

図.4: 元画像 (128×128)
図.4の濃度ヒストグラム

図.5: 図.4の濃度ヒストグラム

 2.2節 ヒストグラム伸張化

 まずは、ヒストグラム伸張化と呼ばれる濃度変換について説明します。ヒストグラム伸張化とは、濃度値がある範囲に偏って分布しているような画像に対して、もっと広い範囲に濃度の分布を無理やり拡げるという濃度変換方法のことをいいます。

元のヒストグラム
伸張化したヒストグラム
(a) 元のヒストグラム (b) 伸張化したヒストグラム

図.6: ヒストグラム伸張化の原理

 次に、どのような式を用いて濃度変換を行うかを説明します。ヒストグラムより、引き伸ばしたい範囲 ( a , b ) を決定します。a は、引き伸ばすときに濃度値を 0 にしたい濃度値です。よって、濃度値 0 〜 a は無理矢理、濃度値を 0 にします。b は、引き伸ばすときに濃値値を最大濃度値にしたい濃度値です。ここでは、最大濃度値を 255 とします。つまり、濃度値 b 〜 255 までは無理矢理、濃度値を 255 にします。濃度値 ab の間の濃度値は、どうやって決めるかというのは、以下の式で決定します。

ヒストグラム伸張化の式

 ここで、z m は最大濃度値の 255 で、z は変換前の濃度値で、 z' は変換後の新しい濃度値です。この式を用いることで、濃度値 ab 間の濃度変換ができるのです。

 では、図.4の画像にヒストグラム伸張化を行ってみます。その伸張化を行った画像が図.7です。図.4と比べて画像がはっきりしたのがわかるでしょうか?

伸張化した画像

図.7: 伸張化した画像
図.7の濃度ヒストグラム

図.8: 図.7の濃度ヒストグラム

 このようにヒストグラム伸張化をすることで、画像に使われている濃度値の幅を広くし、画像をきれいにすることが可能なのです。

 2.3節 ヒストグラム平坦化

 前節では、濃度ヒストグラムの幅を広げることで、画像をきれいにしました。こうすることによって、すべての濃度値が使われ、画像の明暗がわかりやすくなりました。

 そこで今度は、濃度ヒストグラムの度数を平坦にすることで、もっと画像にメリハリをつけてみます。このような濃度変換をヒストグラム平坦化といいます。これは、各濃度値におけるムラをなくすことで、よりメリハリのついた画像に変換しようとする操作なのです。

元のヒストグラム
平坦化したヒストグラム
(a) 元のヒストグラム (b) 平坦化したヒストグラム

図.9: ヒストグラム平坦化の原理

 次に、どのような式を用いて濃度変換を行うかを説明します。z を変換前の濃度値、h(z) を濃度値z における度数、Height , Width を画像の縦横のサイズとすると、平坦化を行った後の濃度値 z' は、次の式で計算されます。

ヒストグラム平坦化の式

 では、図.4の画像にヒストグラム平坦化を行ってみます。その平坦化を行った画像が図.10です。図.7と比べてもさらに画像にメリハリがついたのがわかるでしょうか?

平坦化した画像

図.10: 伸張化した画像
図.10の濃度ヒストグラム

図.11: 図.10の濃度ヒストグラム

 ただ、図.11を見ると、原理のところのヒストグラムと違って、真っ平になっていないのに気がつきましたか? これは、扱っているのがディジタル画像のため、計算上は可能なのですが、厳密に平坦化が行えないためです。しかし、このままでも平坦化の効果がはっきりと現れています。

 このように、濃度変換を行うことで、薄暗かったりしてわかりにくい画像をメリハリのついたはっきりした画像に変換することができます。ディジタル画像のすごいところは、このように画像を簡単に変換することが可能なところなのです。面白いでしょ?

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